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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻13号

1988年12月発行

文献概要

けんさ質問箱

ATLにおける裸核細胞の出現

著者: 熊谷崇1 山口一成2 T生

所属機関: 1態本大学病院中検 2態本大学輸血部

ページ範囲:P.1500 - P.1500

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問 当院でもATLの症例を経験し,発症と思われる時期には典型的なATLのクローバー状のリンパ球を認めることができましたが,その後半年くらい経過すると,末梢血の大多数を占める細胞はみな裸核で,異型細胞でした.この裸核細胞の出現はどう考えればよいのでしょうか.(北海道・T生)
答 成人T細胞白血病(ATL)細胞は同一症例においても,症例ごとでも,細胞形態に均一性が乏しく,しかも臨床病型によっても細胞形態所見に大きな相違がみられます.急性型ATLでは核分葉傾向の強い大小不同の細胞と核影がみられるのに対して,慢性型では比較的均一な小型の細胞が主で,核は切れ込みを呈します.くすぶり型では大型の異常細胞が少数出現し,核は濃染しており,N/C比も大です(表).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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