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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻2号

1988年02月発行

文献概要

技術講座 一般

尿沈渣の見かた・1—上皮細胞成分

著者: 西国広1

所属機関: 1国立病院九州がんセンター臨床検査部

ページ範囲:P.155 - P.160

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サマリー
 尿沈渣の観察を行う場合,採尿法による細胞像の違いを鏡検に先だち理解しておくことが重要である.上皮細胞成分の分類は基本的にはそれらの細胞の組織由来に基づき行い,扁平上皮細胞,移行上皮細胞,尿細管上皮細胞,円柱上皮細胞などに大別する.
 上皮細胞を分類するうえでもっとも重要なことは,悪性異型細胞の見落としがないことである.一般に異型細胞は良性異型細胞(封入体細胞,decoy cell,腫大した尿細管上皮細胞の集塊など)と悪性異型細胞(移行上皮癌,腺癌,扁平上皮癌など)に分けて観察所見を把握することがたいせつであり,特に血尿を伴った異型細胞は悪性細胞である可能性が高いので慎重に観察する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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