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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻2号

1988年02月発行

文献概要

けんさ質問箱

AIDSと梅毒とでの抗体陽性の意味の違い

著者: 山崎誠1 片庭義雄1

所属機関: 1日大性病科学教室

ページ範囲:P.195 - P.196

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問 AIDSの抗体陽性者をウイルス保有者としてみていますが,抗体が産生される時期は,ウイルスは減少するか,またはなくなっていると考えてよいと思います.ところで,梅毒についてはAIDSのこの考えかたができないのはなぜなのでしょうか.(島根・A子)
答 多くのウイルス感染症では抗体価の上昇期には抗原は血中から消失ないし検出できなくなりますが,すべての疾患においてそういうわけではありません.例えばAIDSの病原体であるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染では血中に抗原と抗体が共存することが知られており,また単純疱疹(単純ヘルペス感染症)のように抗体価が上昇していても症状の発現が抑えられない例も多くあります.はじめに抗体による生体の防衛機序について簡単に述べてみます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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