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文献概要
検査法の基礎理論
免疫学的便潜血試験
著者: 齋藤博1
所属機関: 1弘前大学第一内科
ページ範囲:P.215 - P.219
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免疫学的潜血試験は理論的に従来の化学的潜血テストより特異性が高く有用であると考えられる.しかし,そのためには抗体の特異性,糞便中の生理的ヘモグロビン値をふまえた適切なカットオフ値の設定など,いくつかの基本的条件を満足していることが不可欠である.
免疫学的潜血試験はキットによっても異なるが,大腸癌,比較的大きな大腸ポリープでの陽生率が高く,下部消化管疾患のスクリーニングに有用である.上部消化管疾患での陽性率は低いが,これは下部消化管疾患に特異性が高いという意味で臨床的にはかえって利点でもある.糞便中ヘモグロビンの定量成績は臨床上,有用性が高い.
免疫学的潜血試験は理論的に従来の化学的潜血テストより特異性が高く有用であると考えられる.しかし,そのためには抗体の特異性,糞便中の生理的ヘモグロビン値をふまえた適切なカットオフ値の設定など,いくつかの基本的条件を満足していることが不可欠である.
免疫学的潜血試験はキットによっても異なるが,大腸癌,比較的大きな大腸ポリープでの陽生率が高く,下部消化管疾患のスクリーニングに有用である.上部消化管疾患での陽性率は低いが,これは下部消化管疾患に特異性が高いという意味で臨床的にはかえって利点でもある.糞便中ヘモグロビンの定量成績は臨床上,有用性が高い.
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