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検査法の基礎理論
血漿交換とその意味
著者: 雨宮洋一1
所属機関: 1自治医科大学輸血部
ページ範囲:P.220 - P.224
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治療的アフェレーシス(apheresis)には,患者血漿と置換液とを交換する狭義の血漿交換,さらに特定の血漿構成物質のみを分離,除去する広義の血漿交換,および過剰,病的な血球成分を除去するサイタフェレーシスがある.血漿交換の方法には,血漿構成物質と膜孔のサイズ差を利用する膜分離法,固定化吸着剤で特定の病因関連物質のみを吸着除去する吸着法,および遠心法がある.本療法は病的関連物質が明確な治療抵抗例や,急性増悪例に補助療法として適応され,速やかな症状改善が期待できる.しかし,適応疾患の選択,適応時期,施行回数,維持療法など本療法のプロトコール作りが今後の課題である.
治療的アフェレーシス(apheresis)には,患者血漿と置換液とを交換する狭義の血漿交換,さらに特定の血漿構成物質のみを分離,除去する広義の血漿交換,および過剰,病的な血球成分を除去するサイタフェレーシスがある.血漿交換の方法には,血漿構成物質と膜孔のサイズ差を利用する膜分離法,固定化吸着剤で特定の病因関連物質のみを吸着除去する吸着法,および遠心法がある.本療法は病的関連物質が明確な治療抵抗例や,急性増悪例に補助療法として適応され,速やかな症状改善が期待できる.しかし,適応疾患の選択,適応時期,施行回数,維持療法など本療法のプロトコール作りが今後の課題である.
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