icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻5号

1988年05月発行

文献概要

技術講座 血液

循環抗凝固因子の測定法

著者: 高松純樹1 神谷忠2

所属機関: 1名古屋大学医学部第一内科 2愛知県赤十字血液センター

ページ範囲:P.419 - P.424

文献購入ページに移動
サマリー
 循環抗凝固因子のうち先天性凝固障害のない患者に見られる場合を中心に述べる.特にlupus-like anticoagulantは出血症状よりむしろ血栓傾向を示すことがあり,臨床的に重要である.特異的な測定法はないが種々の検査の組み合わせにより確認される.最近ではプロスタサイクリン産生抑制やプロテインC活性化の抑制の可能性も指摘されており,今後ますますその本態の解明が重要となっている.
 自己免疫疾患をはじめとする種々の疾患で特定の凝固因子に対する抗体もみられるが,比較的まれである,出血傾向を伴うことが多く,また基礎疾患の不明な場合が約半数である.測定は血友病A,Bなどにみられる抗体と同様の方法にてなされる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?