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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻6号

1988年06月発行

文献概要

技術講座 一般

尿沈渣の見かた3—血球成分

著者: 杉原千鶴子1

所属機関: 1京都第一赤十字病院検査三課

ページ範囲:P.522 - P.527

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サマリー
 尿中に排泄された赤血球,白血球はpH,比重,浸透圧など尿中の環境によって種々に形態が変化する.また赤血球は薬剤によっても,化合物と血球のもつ電荷に関係してechinocyte(うに状赤血球)になる場合,反対にstomatocyte(口状赤血球)になる場合がある.近年,特に注目されてきている糸球体出血を示唆する赤血球の形態は,コブ状の突出やねじれ形など多彩な形態を示す.一方,白血球は尿路感染症時の指標として重要であり,貧食,走化性を有するため花弁状や,時にはダイナミックに伸展した形を見ることがある.これらと尿中に混在して類似形態を示す他の成分との鑑別について述べ,最後に尿沈渣の保存について筆者の経験を付記する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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