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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻6号

1988年06月発行

文献概要

マスターしよう検査技術

穿刺液の一般検査

著者: 稲垣清剛1

所属機関: 1安城更生病院臨床検査技術科

ページ範囲:P.531 - P.536

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 穿刺液とは針を用いて採取された体液で,通常,胸水,腹水,心嚢水,脳脊髄液,関節液,羊水,そして嚢腫内液などをいう.これら穿刺液に対しては物理的,化学的,細胞学的な検査を行う.ここでは胸水,腹水について述べる.
 胸腔,腹腔は正常では水は貯留しておらず,例えば腹腔内では健常者はせいぜい20〜50mlしか存在していない1).一方,貯留した場合,それが濾出液か滲出液かを知ることは重要で,それぞれ非炎症か炎症や悪性腫瘍が関与している場合が多く,これらを鑑別するために数々の検査を行う.検査項目としては外観,比重,蛋白定量,リバルタ反応,ルネベルグ反応,細胞数,細胞種類,細胞診,細菌検査,ブドウ糖定量,LDHおよびアイソザイム,アミラーゼ,LAP,CEA,そしてAFPなどが主である.一般検査で行う各検査の標準化も叫ばれている中2),今回は外観,蛋白定量,リバルタ反応,細胞数算定および細胞種類について解説する.なお,採取については通常技師は行わないので,採取法に関しては省略する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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