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免疫化学検査法 Ⅱ 測定法の実際 1・血漿蛋白 ②免疫グロブリン
b) IgD
著者: 荒川正明1 櫻林郁之介2
所属機関: 1栄研化学(株) 2自治医科大学臨床病理学講座
ページ範囲:P.638 - P.640
文献購入ページに移動IgDは1965年,第4番目の免疫グロブリンとして,Roweら1)によって発見された.さらに,IgDがリンパ球の中のB細胞膜表面に多く存在していることがわかり,免疫応答における役割が注目されている.血清中に存在するIgDについては,IgD型骨髄腫およびその類縁疾患で著明に増加すること以外には不明な点が多い.血清IgDの正常値についても,非常に幅広い分布を示し,現在用いられている測定法の検出限界以下の血清もあり,いわゆる平均値として正常値を表すにとどまっているのが現状である.
われわれもIgDに関しては種々の検討を加えているが,ここでは,現在一般的に行われているIgDの測定法に加え,正常値に関する最近の知見も含めて,IgDについて述べてみたい.
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