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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻7号

1988年06月発行

免疫化学検査法 Ⅱ 測定法の実際

1・血漿蛋白

⑤α1-アンチトリプシン

著者: 三宅和彦1 伊藤善志通1

所属機関: 1帝京大学医学部第1内科

ページ範囲:P.655 - P.657

文献概要

α1-アンチトリプシンとは
 α1-アンチトリプシン(α1-AT)は,血中に存在する主要なプロテアーゼインヒビターである.α1-ATはトリプシンのみならずキモトリプシン,エラスターゼ,カテプシン,プラスミン,トロンビン,カリクレイン,ウロキナーゼ,コラゲナーゼ,レニンなど種々のセリンプロテアーゼを阻害するため,α1-プロテアーゼインヒビターとも呼ばれている.
 α1-ATは分子量51,000で,394個のアミノ酸から成るsingle polypeptide chainの糖蛋白である.N末端から46,83,247番のアスパラギン残基に複合型のオリゴ糖鎖が結合している.糖部分は分子量の12.5%である.プロテアーゼとの反応部位は358番のメチオニン残基である.S-S結合はなく,232番にシステイン残基が1個あるのみである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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