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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻7号

1988年06月発行

文献概要

免疫化学検査法 Ⅱ 測定法の実際 1・血漿蛋白

⑧ハプトグロビン

著者: 荒木俊光1

所属機関: 1栃木県済生会宇都宮病院中央検査部

ページ範囲:P.664 - P.666

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はじめに
 ハプトグロビン(haptoglobin;Hp)は,1938年にPolonovskiら1)によりヘモグロビン(Hb)に血清を添加するとペルオキシダーゼ活性が増強されることから発見された蛋白で,電気泳動法による易動度の違いによりHp1-1,Hp2-1,Hp2-2の3種類の血清型(遺伝子型)に分けられる.Hpはヘモグロビンの腎排泄に深い関係があり,溶血性疾患などで容易にHb-Hp複合体を形成し,血液中から減少・消失する.また,肝産生の蛋白であるため肝硬変症などのときに減少を示す.一方,Hpは急性相反応物質の一つとして,炎症や癌・悪性腫瘍のときには増加を示し,特に新生児のAPRスコアには欠かせない蛋白となっている.
 本稿ではHpの性状とその検出法を,免疫化学的測定法を中心に文献的考察を加えて概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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