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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻7号

1988年06月発行

文献概要

免疫化学検査法 Ⅱ 測定法の実際 2・腫瘍マーカー

⑩NSE

著者: 野本剛史1

所属機関: 1日本医科大学付属病院中央検査部

ページ範囲:P.702 - P.704

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 エノラーゼ(2-phospho-D-glycerate hydrolyaseまたはphosphopyruvate hydratase:EC4,2,1,11)は細胞質に存在する,分子量約9万で,2-phosphoglyceric acid ⇄ phosphoenol pyruvic acjd+H2Oの反応を触媒する解糖系の酵素であり,3種のサブユニットα,β,γから成る二量体構造の可溶性蛋白質である.現在αα,αβ,ββ,αγ,γγの5種のアイソザイムが確認されている.このアイソザイムのうちγサブユニットを有するαγ,γγアイソザイムは神経および神経内分泌細胞に特異的に存在することから,神経特異エノラーゼ(neuron specific enolase;NSE)と称されている.
 1965年および1968年Mooreらにより発見された2種の神経特異的蛋白S100および14-3-2のうちの14-3-2を1977年MarangosらがNSEと命名した.その後1979年NSEのラジオイムノアッセイ(RIA)が初めて確立され,1984年Påhlmanらによりさらに高感度のRIAが開発されて,近年NSEについて多くの研究がなされるに至っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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