icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻7号

1988年06月発行

文献概要

免疫化学検査法 Ⅱ 測定法の実際 8・ホルモン A 下垂体ホルモン

①総論

著者: 中井義勝1

所属機関: 1京都大学医学部第2内科

ページ範囲:P.791 - P.794

文献購入ページに移動
下垂体の構造
 下垂体はトルコ鞍内に位置する重さ約0.5gの小器官で,下垂体茎によって視床下部の正中隆起につながっている.下垂体は発生学的に異なる前葉と後葉から成っている.中間葉はヒトでは胎生期を除いて明らかでない.
 視床下部と前葉との間には神経繊維の連絡はなく,両者の間には下垂体門脈と呼ばれる特殊な血管系が存在する.すなわち,上下垂体動脈は正中隆起でいったん毛細血管を形成した後,下垂体門脈となり,下垂体前葉に達する.ここで再び毛細管となり,次いで静脈へ移行する.この血管系を介して,後に述べる下垂体ホルモン放出促進因子および放出抑制因子が下垂体前葉へ運ばれ,下垂体前葉ホルモンの分泌調節に関与している.下垂体前葉細胞は通常の染色法では,色素嫌性細胞,好酸性細胞,好塩基性細胞より成っている.電子顕微鏡,あるいは免疫組織化学による研究では,個々のホルモンを分泌する細胞が同定されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら