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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻7号

1988年06月発行

文献概要

免疫化学検査法 Ⅱ 測定法の実際 10・細胞性免疫

②HLA抗原

著者: 赤座達也1

所属機関: 1日本赤十字社中央血液センター研究部成分献血課

ページ範囲:P.905 - P.907

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HLA抗原とは
 HLA抗原はヒトの第6染色体上の主要組織適合遺伝子領域の産物で,HLA-A,B,CのクラスI抗原と,HLA-DR,DQ,DPのクラスII抗原に分けられる.HLA抗原は非常に種類が多く,現在WHOにより命名されている抗原だけでも,クラスIで80種,クラスIIで25種あり1),その多様性がHLAの理解と検査を困難なものとしている.HLA抗原の検査は血小板輸血や,臓器移植における患者と提供者の適合性の決定,親子鑑定,いくつかの疾患の診断および習慣性流産夫婦間の適合度の検定などで行われる.どのクラスのHLA抗原を検査するのかは目的によって異なる.臓器移植ではクラスII抗原がより重要とされているが,血小板輸血ではクラスI抗原だけでよい.また疾患と連鎖している抗原のクラスは,疾患によって異なっているので対象によって決める.
 NIH法として標準化されているLymphocyte Cytotoxicity Test(LCT)はTerasakiらにより1964年に開発された,微量の血清で多数の検体を扱える優れた方法である2).LCTはHLAタイピングや,HLA抗体のスクリーニング,クロスマッチにも用いられているが,さらに反応感度を上げたAHG-LCT法が開発されている3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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