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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻8号

1988年07月発行

文献概要

けんさ質問箱

糞便のシュミット昇汞試験に代わる方法

著者: 吉国桂子1 T子

所属機関: 1浅ノ川総合病院中央検査部

ページ範囲:P.993 - P.994

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問 糞便のシュミット昇汞試験を金井の『臨床検査法提要』のとおりに実施していますが,便の色調に影響されて判定しにくく,困っています.また昇汞は廃液の問題もあるため,可能ならば他の方法で代用したいのですが,よい方法をお教えください.(三重・T子)
答 ビリルビンは赤血球中のヘモグロビンに由来するヘムの最終産物であり,約120日の寿命を終えた赤血球が脾,肝臓の網状内皮系細胞に取り込まれることにより生じます.そして,肝から胆汁の一成分として腸内に排出され,多くは腸内細菌に分解されウロビリン体となって糞便中に排出されます.一部は腸管から再吸収され腎に排出されるほか,肝に至り再びビリルビンとして腸に排出されます.これらのサイクルのいずれに障害が生じてもビリルビン代謝異常をきたし,多くの場合,黄疸に至ります.ビリルビン代謝に関する臨床検査法としては,検査材料として血液,尿,糞便,胆汁などを用いた方法がありますが,一般には血清ビリルビン,尿ウロビリン,ウロビリノーゲン,ビリルビンの測定が行われています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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