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ドプラー血流計(2)—血流計測・心機能評価のための超音波ドプラー法
著者: 北畠顕1 石原謙1 鎌田武信1
所属機関: 1大阪大学医学都第一内科
ページ範囲:P.1102 - P.1103
文献購入ページに移動前回,ドプラー効果の原理と距離分解能を持たない連続波ドプラー法について述べ,パルスドプラー法がその欠点を改良したものであることを述べた.今回はパルスドプラー法の使用に際しての注意点と,次の世代であるカラードプラー法について述べる(文中,式の番号は,前回[16巻7月号]からの通し番号である).
パルスドプラー法では,一定の繰り返し周波数(pulse repetetion frequency;PRF)で短いパルスを送受することにより距離分解能を得たが,一方PRFによって二つの大きな制約が生じてくる.最大計測深度(Range)と最大検出ドプラー周波数(fdmax)の限界である.前回の図2を見ると,探触子はパルス打ち出し後200μsecだけ受信器として待つが200μsecの間に超音波は30cmしか進めないので,往復15cmの範囲しか観測できない.最大計測深度(Range)を式で表すと,
Range=C/2×PRF (3)
となる.超音波速度Cは一定であるからPRFが上がるとRangeは狭くなる.
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