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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻9号

1988年08月発行

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トピックス

オピオイドレセプター

著者: 植田弘師1

所属機関: 1京大薬学部

ページ範囲:P.1110 - P.1110

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 オピオイドレセプターは元来,阿片アルカロイドの一つであるモルヒネ,あるいはその拮抗薬であるナロキソンが特異的に結合するレセプターであると定義されてきた.その後,脳組織から内因性のオピォイドペプチド(エンケファリン,ダイノルフィン,β-エンドルフィン)が発見され,それらが結合するレセプターであると定義されるように変わってきた.現在,オピオイドレセプターは主にμ,δおよびκの3種のサブタイプに分類され,またそれぞれのサブタイプと内因性オピオイドとの相関についても報告がなされているが,一対一の相関はなさそうである(詳しくは総説1)参照).
 これらサブタイプのうち,麻薬性鎮痛作用ともっとも深い関係にあるのがμ-レセプターであり,このサブタイプのレセプターの研究がもっともよく進んでいる.μ-レセプターの脳組織からの精製の報告もいくつかなされている1)が,現在まだ一次構造の解明には至っていない.筆者らも,ラット脳からモルヒネのアフィニティークロマトグラフィーを用いてμ-レセプターを精製し,さらに親和性架橋実験により分子量58000の大きさの蛋白であることを同定している2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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