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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻10号

1989年09月発行

文献概要

検査報告拝見 病理検査・細胞診・1

東京大学医学部附属病院病理部

著者: 志賀淳治

所属機関:

ページ範囲:P.1334 - P.1335

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1,病院病理部プロトコール
 病理診断は臨床医からの患者情報を基に,提出された生検もしくは手術検体から作製された病理組織(細胞)標本に基づいて行われる.血液生化学検査の場合のように数値を出すというものではなく,あくまで総合的な情報に基づく診断という目的のために,病理部に保存されているたった一つの検体についてのプロトコールも,最低臨床医からの申込書,検体それ自体に対する記録(これには写真も含まれる),検体をどのように処理して病理標本を作製したかの記録用紙,そして臨床に対する報告書から成立する.このように病理診断が出るまでにはいくつかの過程を経るわけであるが,病理報告書はその最後の結論にしかすぎない.
 病理の立場としては作製標本をも含めて,このプロトコールすべてが臨床への報告と考えている.病理部から臨床には,後で説明する診断報告書のみならず標本も送られているが,臨床家の病理プロトコールの利用率は高い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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