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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻12号

1989年11月発行

文献概要

けんさアラカルト

診療報酬点数改定の影響

著者: 川畑貞美1

所属機関: 1順天堂大学浦安病院検査科

ページ範囲:P.1486 - P.1486

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 1988年4月から診療報酬点数が改定された.その改定内容について,臨床検査部門のみ復習してみよう.まず,検体検査では従来の検査料が,検体検査実施料と検体検査判断料とに区別されたことと,検査項目の再編成が行われ,マルメ項目が増加したことである.さらに,外来患者のみ,通常の診療時間外および休日に検体検査を行った場合は時間外緊急院内検査加算(50点)もできることである.一方,生体検査では1か月に複数回実施すると,2回目以後は10%ずつ点数が減少する逓減制が導入されたことが主な改定点である.
 さて,今回の点数改定の影響は,各医療施設により異なるが,当院での改定前,1987年度と改定後,1988年度の検査件数,検査点数(1か月平均)で比較をし,その影響を考察してみよう(表参照).改定前では検査件数が120400件,検査点数が5390642点であったが,改定後は検査件数が128914件で8514件(約7.1%)増加しているにもかかわらず,検査点数は4498848点で891794点(16.5%)減少している.当院検査科では月報に,時間外緊急院内加算は計上するが,判断料は計上しないことになっている.仮に判断料を加算しても5340284点で50358点(約0.9%)減少していることになる.通常の検査室では,判断料を加算しても約7%前後の減少であるといわれている.当院検査科では点数の減少を最少限に食い止めることができたと自負しているが,それでも件数で約7.1%増加,点数で約16.5%(判断料加算で約0.9%)減少しているということは大きな問題であろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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