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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻12号

1989年11月発行

文献概要

検査ファイル 項目

β2-マイクログロブリン

著者: 下條信雄1

所属機関: 1大阪市立大学医学部臨床検査医学教室

ページ範囲:P.1522 - P.1523

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 β2-マイクログロブリン(β2-m)は分子量11600の低分子蛋白で,生体内ではリンパ球をはじめ種々の細胞で産生され,体液中に微量に存在する1).活動性の高い悪性腫瘍の細胞ではβ2-mの産生が異常に亢進することがある.血液中のβ2-mは腎糸球体で濾過されて,ほとんどが尿細管に再吸収,異化される.糸球体濾過率が減少すると,クリアランスの低下のためにβ2-mが血中に蓄積する.
 β2-mはリンパ球の免疫機能と密接な関連があり,またHLAの共通フラグメントでもある2).一方,透析患者に沈着のみられるアミロイドの構成蛋白成分であることも知られている.しかし,β2-mの機能については解明されていない部分も少なくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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