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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻13号

1989年12月発行

文献概要

技術講座 血清

ELISAによるATL抗体の測定法

著者: 杉本英弘1 橋本儀一1 森河淨1 黒田満彦1

所属機関: 1福井医科大学附属病院検査部

ページ範囲:P.1589 - P.1593

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サマリー
 酵素抗体法(enzyme linked immunosorbent assay;ELISA法)は,受身凝集法(passive agglutination;PA法)とともに,成人T細胞白血病関連抗原(adult T-cell leukemia associated antigen;ATLA)に対する抗体を検出するスクリーニングとして広く用いられている.ELISA法はATLA抗原成分を吸着したマイクロカップ内での免疫酵素反応を利用した測定法であり,約3時間で測定が終了する.本法の特長は,多数の検体の処理ができ,測定が比較的容易な操作のみであり,判定に熟練性を必要としないなど,実用的な点にある.しかし,本法で検出できるのはIgG型ATLA抗体であり,感染初期に出現するIgM型抗体が検出できない1)点に問題がある.また,自己抗体陽性検体では,非特異的に偽陽性を呈することもあるので,定性試験で陽性の検体については,特異性確認試験,さらにはウェスタンブロット法(WB法)などによる詰めが必要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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