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尿沈渣中のヒトポリオーマウイルス感染細胞について
著者: 古市佳也1 T生
所属機関: 1京都市立病院臨床検査科
ページ範囲:P.1645 - P.1646
文献購入ページに移動問 尿沈渣中のヒトポリオーマウイルス(human polyomavirus)感染細胞の形態的特徴をお教えください.当院では,Sternheimer-Malbin染色を日常用いていますが,本染色法でも鑑別は可能でしょうか.また,Sternheimer染色ではどのような特徴を示すのかも,お教えください.(大阪府・T生)
答 ヒトポリオーマウイルスはパポバウイルス(Papovavirus)群に属する直径約40nmの小型球形のDNAウイルスであり,1971年にヒト由来のBKウイルスとJCウイルスが相次いで分離された.BKウイルスは腎移植患者の尿管狭窄や尿細管間質性腎炎の原因に,JCウイルスは進行性多巣性白質脳症(PML)の原因にそれぞれなっている.最近の報告ではAIDS患者の脳組織からもJCウイルスが分離・同定されている.ヒトはこれらのウイルス感染を主に幼少期に受けるが,大部分は無症候性で,成人の70〜80%が抗体を有している.また体内に侵入したウイルスは免疫能の低下を契機に再活性され,尿中にウイルスおよびその感染細胞が出現するものと考えられている1).
答 ヒトポリオーマウイルスはパポバウイルス(Papovavirus)群に属する直径約40nmの小型球形のDNAウイルスであり,1971年にヒト由来のBKウイルスとJCウイルスが相次いで分離された.BKウイルスは腎移植患者の尿管狭窄や尿細管間質性腎炎の原因に,JCウイルスは進行性多巣性白質脳症(PML)の原因にそれぞれなっている.最近の報告ではAIDS患者の脳組織からもJCウイルスが分離・同定されている.ヒトはこれらのウイルス感染を主に幼少期に受けるが,大部分は無症候性で,成人の70〜80%が抗体を有している.また体内に侵入したウイルスは免疫能の低下を契機に再活性され,尿中にウイルスおよびその感染細胞が出現するものと考えられている1).
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