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マスターしよう検査技術
嫌気性培養法
著者: 渡辺邦友1 上野一恵1
所属機関: 1岐阜大学医学部付属嫌気性菌実験施設
ページ範囲:P.171 - P.174
文献購入ページに移動 臨床材料から偏性嫌気性菌を分離するには,材料を塗抹した平板培地を嫌気性条件下で培養すること,すなわち嫌気性培養を行うことが必要である.嫌気性培養法には,嫌気性ジャーを用いる方法,嫌気性グローブボックス法,ロールチューブ法(ガス噴射法ともいう)がある.後の二つの方法が,より厳密な嫌気性条件下での培養が可能であるが,病巣から正しく採取され,正しく検査室に輸送された検査材料であれば,嫌気性ジャー法も,臨床上重要と考えられる嫌気性菌の分離においては,これらと差異はない.また,近年,ジャーの代わりに透明な袋を利用したGasPak Pouch,アネロメートなど簡易培養法のセットが市販され,非常に便利になった.
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