icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻2号

1989年02月発行

文献概要

検査ファイル 試薬

低イオン強度溶液(LISS)

著者: 安部勝美1

所属機関: 1順天堂大学附属病院輸血室

ページ範囲:P.184 - P.185

文献購入ページに移動
 低イオン強度溶液(low-ionic strength solution;LISS)は,輸血検査において,交差適合試験,不規則抗体の検出および同定検査にウシアルブミン,蛋白分解酵素(ブロメリン,フィシン,パパインなど)と同様に,赤血球凝集反応のメディウムとして用いられている.まず,LISSについて記述する前に,赤血球の凝集反応について述べておきたい.
 輸血検査で用いられる凝集反応は,簡便かつ鋭敏な方法で,赤血球などの遊離細胞膜表面に存在する抗原の検出あるいは対応する抗体の検出には欠くことのできない反応といってよい.また,近年では抗原の精製技術の進歩により純度の高い抗原が得られるようになり,血球やラテックスなどの粒子に付着させて対応する抗体を検出するなど応用範囲も拡大してきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?