文献詳細
文献概要
けんさ質問箱
ブロメリン法,間接抗グロブリン試験法の意味
著者: 小松文夫1 M子
所属機関: 1東京医科歯科大輸血部
ページ範囲:P.204 - P.205
文献購入ページに移動答 交差適合試験の意味は,輸血によって生体内で血球破壊を引き起こす可能性のあるすべての抗体をチェックすることにあるので,これらの抗体をチェックしうる方法として,もっとも感度のよい方法を行うのでなければなりません.赤血球抗体には種々の抗体があり,抗体によってはその反応の特性がかなり異なる場合があり,そのため,一つの方法で抗体をチェックしようとすることは不可能になるわけです.通常の交差適合試験は,食塩液法,酵素法(主としてブロメリン法),それに間接抗グロブリン試験法(以下,クームス法と略す)を併用して行い,それに施設によっては血清法(アルブミン法)も行っているでしょうが,これらは上記のすべての抗体をチェックするという目的で行っているわけです.このうちでもっとも感度のよい方法といえば,クームス法といえるでしょう.したがって,クームス法さえ行えば十分ではないかとの意見は当然出てきます.
掲載誌情報