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文献概要
検査法の基礎理論
自己血輸血
著者: 髙橋孝喜1 十字猛夫1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院輸血部
ページ範囲:P.227 - P.232
文献購入ページに移動自己血輸血は,手術時など輸血が必要と予想される場合に,他者からの輸血を回避する目的で行われる.自己の血液を用いることにより,肝炎などの感染症伝播,同種免疫による反応などの輸血副作用を防ぐことができる.方法には①術前希釈法(手術直前に患者血液を採取し,電解質液などと置換する),②術中出血回収再利用法(手術野への出血血液を回収し再利用する),③自己血液貯血法(術前に血液を蓄えておく)の三つがある.実施に当たって,ⓐ細菌汚染などの危険がない血液であること,ⓑ必要量の血液が安全に患者から得られ,他家血を要しないこと,ⓒ実際に輸血する際,誤りなく患者本人の血液であることを確認すること,などが重要となる.
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