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Anaerobic threshold
著者: 伊東春樹1 谷口興一1
所属機関: 1東京医科歯科大第2内科
ページ範囲:P.285 - P.286
文献購入ページに移動 細胞内のエネルギー産生様式には,TCA回路-電子伝達系での酸素を必要とする系(有気的代謝)と,解糖系のように酸素を必要としない系(無気的代謝)とがある.運動強度(運動負荷量)を漸増させていくと,ある負荷量において有気的代謝によるエネルギー産生に無気的代謝が加わって,血中の乳酸が急に増加し始める.このときの運動強度または酸素消費量をanaerobic threshold(AT)と呼ぶ1).
動脈血中の乳酸濃度によりATを決定する方法もあるが,観血的であるうえに測定間隔がせいぜい30秒と長く,濃度は指数関数的に上昇するので,その変移点を決定するのは難しい.しかし近年,ガス分析器の発達に伴い,呼気ガス分析を併用した心肺運動負荷試験により非観血的にATが決定できるようになり,日常臨床へ応用することが試みられている.
動脈血中の乳酸濃度によりATを決定する方法もあるが,観血的であるうえに測定間隔がせいぜい30秒と長く,濃度は指数関数的に上昇するので,その変移点を決定するのは難しい.しかし近年,ガス分析器の発達に伴い,呼気ガス分析を併用した心肺運動負荷試験により非観血的にATが決定できるようになり,日常臨床へ応用することが試みられている.
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