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エンドセリン
著者: 宮内卓1 後藤勝年1 眞崎知生1
所属機関: 1筑波大・薬理学
ページ範囲:P.414 - P.415
文献購入ページに移動1985年,Highsmithらはウシ大動脈内皮細胞の培養上清中にブタ,ウシ,イヌの冠動脈に対する収縮活性を有する,分子量約8500のペプチド性因子が放出されてくることを証明し,EDCFの一つとして提示した.ほぼ同時期に,O'Brienらも内皮細胞培養上清中に遊離してくるペプチド性のEDCF(分子量約3500)を報告している3).われわれもブタ大動脈内皮細胞の培養によりこれらの報告を追試し,さらにこの血管収縮物質の単離・構造決定を行い,エンドセリン(endothelin)と命名した4).エンドセリンは,分子内に2個のS-S結合を有するアミノ酸21残基から成る,分子量約2500のペプチド(図1)で,既知の哺乳類由来のものには,構造上類似のものが見当たらない.
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