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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻4号

1989年04月発行

文献概要

けんさ質問箱

免疫染色での抗原性の保持

著者: 森茂郎1 O生

所属機関: 1東大医科学研究所

ページ範囲:P.421 - P.422

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問 免疫染色での抗原性の保持について,固定の際の注意点などをお教えください.(愛知県・O生)
答 抗原性をいかにじょうずに残すかという問題は,免疫染色のもっとも重要な問題です.抗原分子は固定操作によってその立体構造を変化させるので,固定剤の選択に失敗すると組織上にあるにもかかわらずその抗原を抗体が認識できなくなります.これを抗原性の失活と呼びます.抗原性の失活の有無は抗原分子の構造によって差が大きいので一概に論じることはできませんが,おおざっぱにいうと低分子のものほど保持されやすいといえるようです.例えば,高分子蛋白よりポリペプチドの抗原性はよく保たれます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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