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凍結標本培養法
著者: 河野茂1
所属機関: 1長崎大第二内科
ページ範囲:P.516 - P.517
文献購入ページに移動 組織から細菌を検出するためには,種々の方法が知られている.検体を培地上にスタンプ標本として直接培養するプリント培養法や,検体をホモジナイザーで均一の液状にして培養する方法がしばしば用いられる.また,無菌的に組織中から穿刺吸引して培養する方法も一般的であるが,すでに組織が病理学的検索のために固定されている場合には,細菌ではグラム染色,真菌ではPAS染色やGMS染色によって形態の観察が行われる.さらに,特異性を高めるために,免疫学的手法すなわち病原微生物に対する特異抗体(モノクローナル抗体など)を用いて,組織の蛍光ないし酵素抗体法による染色にて観察が行われる.
われわれは,細菌学的および病理学的利便性をもくろみ,凍結培養法の基礎的検討を行っている.モルモットの緑膿菌性肺炎を作製して,その後,肺の1/2から凍結切片を,残り1/2から肺ホモジネートを作製し,前者をクライオトームで薄切して培養を行い,また後者から定量培養を行い比較検討した.その結果,凍結標本の培養菌数と肺内生菌数との間で良好な相関が認められ,また病理学的な肺炎の程度(範囲)と凍結標本の培養菌数の間にも良好な相関が認められた.
われわれは,細菌学的および病理学的利便性をもくろみ,凍結培養法の基礎的検討を行っている.モルモットの緑膿菌性肺炎を作製して,その後,肺の1/2から凍結切片を,残り1/2から肺ホモジネートを作製し,前者をクライオトームで薄切して培養を行い,また後者から定量培養を行い比較検討した.その結果,凍結標本の培養菌数と肺内生菌数との間で良好な相関が認められ,また病理学的な肺炎の程度(範囲)と凍結標本の培養菌数の間にも良好な相関が認められた.
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