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感染症の検査法 Ⅰ 最近話題の感染症病原微生物
[6]Rickettsia—特に恙虫病と紅斑熱について
著者: 須藤恒久1
所属機関: 1秋田大学医学部微生物学教室
ページ範囲:P.575 - P.580
文献購入ページに移動かつて,Rickettsiaは細菌とウイルスの中間に位置する微生物といわれていたが,現在では,細胞寄生性の細菌として位置づけられている.このRickettsiaの中で世界的にヒトの感染症として挙げられているのは,発疹チフス群,紅斑熱群,恙虫病,そしてQ熱の4群に大別される.これらのうち,発疹チフスは,わが国でも大戦直後の混乱期に一時大流行したが,DDT,BHCなどによる徹底的なシラミの駆除によって消滅し,1954(昭和29年)以降まったくみられていない.また,最近では世界的にも本病の発生は,まず報告されていない.
また,同群の発疹熱は,かつてわが国でも発生していた.しかし,制度的な統計はなされておらず,その実態は定かではないが,おそらく今のわが国には存在していないものと思われる.
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