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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻6号

1989年05月発行

文献概要

感染症の検査法 Ⅰ 最近話題の感染症病原微生物

[6]Rickettsia—特に恙虫病と紅斑熱について

著者: 須藤恒久1

所属機関: 1秋田大学医学部微生物学教室

ページ範囲:P.575 - P.580

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わが国に現在するRickettsiaとその感染症
 かつて,Rickettsiaは細菌とウイルスの中間に位置する微生物といわれていたが,現在では,細胞寄生性の細菌として位置づけられている.このRickettsiaの中で世界的にヒトの感染症として挙げられているのは,発疹チフス群,紅斑熱群,恙虫病,そしてQ熱の4群に大別される.これらのうち,発疹チフスは,わが国でも大戦直後の混乱期に一時大流行したが,DDT,BHCなどによる徹底的なシラミの駆除によって消滅し,1954(昭和29年)以降まったくみられていない.また,最近では世界的にも本病の発生は,まず報告されていない.
 また,同群の発疹熱は,かつてわが国でも発生していた.しかし,制度的な統計はなされておらず,その実態は定かではないが,おそらく今のわが国には存在していないものと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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