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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻6号

1989年05月発行

文献概要

感染症の検査法 Ⅱ 感染症各論 [3]呼吸器感染症

3 肺・実質

著者: 河野茂1

所属機関: 1長崎大学医学部第二内科

ページ範囲:P.619 - P.623

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 肺は酸素を体内に取り入れ,二酸化炭素を体外に排出するガス交換を主な機能とする器官であり,直径150〜250μmの肺胞が約2〜3億個集まり,いわゆるスポンジ様の形態を呈している.その中で,肺胞上皮細胞により囲まれた腔が肺実質と呼ばれている.その肺実質の感染症には,肺炎と肺化膿症が主な疾患として知られている.
 肺炎では病理形態学的に肺胞内に好中球などの炎症細胞や液性浸出物の浸潤がみられる.胸部X線像では,それを反映して浸潤影がみられ,病変の広がりにより大葉性肺炎と気管支肺炎に分けられる.また,平常は健康に社会生活を送っている人に発症する在宅肺炎(community acquired pneumonia)と入院中の人に発症する院内発症肺炎(nosocomial pneumonia)に分類される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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