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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻6号

1989年05月発行

感染症の検査法 Ⅱ 感染症各論

[10]耳鼻咽喉科領域感染症

著者: 馬場駿吉1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.656 - P.660

文献概要

はじめに
 耳鼻咽喉科領域に属する各部位,例えば鼻腔,副鼻腔,口腔,咽頭,喉頭などは,気道,食道の入口に位置して外界と直接,接触をもっており,また中耳も耳管,鼻腔・咽頭を介して外界と交通している.したがって,これらの部位へは吸気あるいは摂食,また近年の性風俗の変化に伴い,性行為によっても種々の微生物が侵入する機会が多く,感染症の好発するところとなっており,微生物検査が必要となる場合も多い.また一方,鼻腔,口腔,咽頭,外耳道などには常在菌叢が存在し,通過者的な細菌も多いところである.微生物検査に当たっても,検査材料にこれらの混入を防ぐ工夫が必要であるとともに,検査データの読み取りに当たっても,真の起炎菌を正しく鑑別することが重要である.
 以下に耳鼻咽喉科の代表的感染症の現況を概説し,微生物検査のうち,主として細菌検査における留意点について述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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