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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻6号

1989年05月発行

文献概要

感染症の検査法 Ⅲ 検査法各論 [2]染色法

4)抗酸染色

著者: 藤木明子1

所属機関: 1(財)結核予防会結核研究所細菌血清科

ページ範囲:P.693 - P.695

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■染色の原理
 抗酸菌染色は,一度染められた菌体は酸やアルコールによっても脱色されにくいという特性を利用したものである.この性質は菌体成分のミコール酸に関係1)しているといわれている.代表的な染色法には,チールーネールゼン(Ziehl-Neelsen)法と蛍光法がある.
 チールーネールゼン法は,石炭酸を媒染剤として加えたフクシン液を加温により,よく菌体に浸み込ませて染めた後,酸アルコールで脱色処理して抗酸菌のみを分別し,メチレン青液で背景を染める,というものである.蛍光法は石炭酸フクシン液の代わりに蛍光色素のオーラミンで染め,紫外線を照射して二次蛍光を検出するものである.いずれの方法も主にMycobacteriumの検出に用いられるが,NocardiaやCorynebacteriumも弱いながら抗酸性を示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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