icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻6号

1989年05月発行

文献概要

感染症の検査法 Ⅲ 検査法各論 [4]感染症の免疫学的検査法 1)蛍光抗体法

3)共同凝集反応

著者: 新谷康夫1

所属機関: 1塩野義製薬(株)診断薬部

ページ範囲:P.719 - P.720

文献購入ページに移動
■共同凝集反応とは
 Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)の細胞壁成分の一つであるプロテインAは,免疫グロブリン,特にIgGのFc末端部と結合する性質がある.この性質を利用し,抗原(菌)に対する特異抗体をS. aureus表面に結合させた試薬と,対応する抗原(菌)とを混合させると,S. sureusを核とした格子状の肉眼で観察できる凝集像を形成する.この抗原抗体反応を共同凝集反応(Co-agglutination;CoA)という(図6).特異抗体結合に用いるS. aureusは主にCowan I株が用いられるが,これはCowan I株がプロテインAの合成能が高いためである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?