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感染症の検査法 Ⅲ 検査法各論 [8]新しい検査法
2)核酸を使った細菌の同定法
著者: 江崎孝行1
所属機関: 1岐阜大学医学部微生物学講座
ページ範囲:P.909 - P.911
文献購入ページに移動菌株の糖分解性状はDNAを構成している塩基が一つ変化するだけでわかるが,500万個あるDNAの全塩基から見ればその変化は1/500万の変化にすぎない.性状を100種類調べるより,細菌の全DNAを調べたほうがより正確な同定ができるわけである.最近,DNAハイブリダイゼーションを使ってウイルスやChlamydiaの検出や同定を試みることが盛んに行われるようになった.細菌学の分野でも,病原性の強い菌種や毒素産生株を対象にDNAプローブが研究室では使われるようになってきている.
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