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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻6号

1989年05月発行

文献概要

感染症の検査法 わだい

結核における塗抹陽性・培養陰性

著者: 青柳昭雄1

所属機関: 1国立療養所東埼玉病院

ページ範囲:P.924 - P.925

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 抗酸菌の検査は塗抹陽性であっても,耐性検査ならびに抗酸菌の同定のために培養検査が行われる.培養検査は塗抹検査に比して感度が100倍以上鋭敏であるので,検体中の結核菌の数が少なければ塗抹陰性,培養陽性を示す.しかしながら,優れた抗結核薬の登場以来,塗抹陽性・培養陰性結核菌(smear positive culture negative;SPCN)がしばしば見られるようになった.
 SPCNが発現する可能性は工藤によると1),①鏡検の誤り,②培養手技の不備,③低活性菌,④死菌であるとされている.①,②は検査技術上の問題であり,また患者側の要因として抗結核薬が口腔内に残存している際にも見られる.④の場合は問題はないが,③の低活性菌の際は感染性や再燃の点で問題となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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