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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻7号

1989年06月発行

文献概要

トピックス

高IgE症候群

著者: 松村千恵子1

所属機関: 1国立療養所千葉東病院小児科

ページ範囲:P.1016 - P.1017

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 高IgE症候群は,①慢性湿疹,②Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌;黄ブ菌)を中心とした細菌による反復感染,③高IgE血症,④種々の程度の好中球遊走能低下,を特徴としている.1966年Davisら1)が,黄ブ菌による感染を反復し慢性湿疹のある赤毛の女児2例をJob's syndromeと名づけて発表して以来,報告が相次いでいる.
 発症年齢は1歳未満が3分の2以上を占め,特に,生後3か月以内が多い.男女差はない.大きな鼻,幅広い鼻根部,長い顎から成る粗野な顔貌を示すものが多く,また慢性感染によると思われる発育不全を示す症例もある.Buckleyら2)は,自験例20例中7例に家族内発症があったとしており,不完全表現型の常染色体劣性遺伝を想定している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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