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病気のはなし
慢性腎不全
著者: 高光義博1 万代尚史1 由良高文1 三木茂裕1 松尾裕英1
所属機関: 1香川医科大学第二内科
ページ範囲:P.1036 - P.1042
文献購入ページに移動慢性腎不全は種々の腎疾患が進行して機能不全に陥った病態である.原因として慢性糸球体腎炎が多いが,最近糖尿病による慢性腎不全が増加している.慢性腎不全に陥ると代謝老廃物などの尿毒症物質が蓄積し,水,電解質,酸塩基平衡異常がみられる.さらに,エリスロポエチン産生の低下,ビタミンDの活性化障害などにより貧血,リン・カルシウム代謝異常が起こる.これらにより,末期慢性腎不全では臨床上多彩な症状がみられるため尿毒症と呼ぶ.治療では,保存期には低蛋白食などの食事療法が試みられるが,腎機能が高度に低下すると血液透析,腹膜透析,腎移植を行う.これらの治療法により慢性腎不全の生命予後は著しく改善された.
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