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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻8号

1989年07月発行

文献概要

けんさアラカルト

血液検査室の事故簿より

著者: 亀井喜恵子1

所属機関: 1日本大学板橋病院臨床検査部

ページ範囲:P.1048 - P.1048

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 医療に関するトラブルが新聞紙上をにぎわさない日はないように,私たちの毎日の仕事である臨床検査の周りにも大なり小なり多くのトラブルが発生しています.血液検査室も例外ではなく,ある面では他の検査室よりも頻度が高いかもしれません.例えば血算や凝固検査に用いる検体が凝固したり,抗凝固剤との割合が規定どおりでなかったりなど,検体に関するトラブルは日常茶飯事的に発生しています.また成績の記入ミスやコンピューターへの入力ミス,ナンバリングの間違い,等々…….そこで,血液検査室の事故簿から特に強く印象に残っているものを紹介し,反省の材料としたいと思います.
 事故1:凝固検査検体の凍結事故⇒凝固したと思われる流動性のない検体の続出にびっくりしました.同一病棟からの検体が目立ったので「今日の採血当番の看護婦さんは抗凝固剤と混和するのを忘れたのかしら」と話していた矢先,その中の血液の一部がシャーベット状になっていることに気づきました.血液の凝固ではなく検査受付の一時保管冷却箱(ラベルが発行されるまで)の温度調整ミスで生じた血液凍結でした.これらの検体は溶血が強く,再採血を依頼する羽目となりました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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