文献詳細
文献概要
技術講座 生化学
フルクトサミンの測定法
著者: 中恵一1
所属機関: 1大阪市立大学医学部臨床検査医学講座
ページ範囲:P.1055 - P.1060
文献購入ページに移動サマリー
フルクトサミンは,血清蛋白が共存する還元糖と反応して生ずるケトアミンを総称するものである.アルカリ性下でフルクトサミンは還元力をもつので,酸化還元系の検出試薬であるテトラゾリウム塩を用いてその比色定量をすることができる.内因性の他の還元性物質による反応を,10分間前処理することにより回避し,緩慢な還元力を示すフルクトサミンが,テトラゾリウム塩をホルマザンに変える反応速度を分光学的にとらえる.さらに類似の還元性を示す,アルブミン,還元糖をpH環境を厳密にすることで選択的に除去し,真のフルクトサミンによる反応を測定する.現在テトラゾリウム塩にニトロテトラゾリウム塩(NBT)を用いたものが普及している.
フルクトサミンは,血清蛋白が共存する還元糖と反応して生ずるケトアミンを総称するものである.アルカリ性下でフルクトサミンは還元力をもつので,酸化還元系の検出試薬であるテトラゾリウム塩を用いてその比色定量をすることができる.内因性の他の還元性物質による反応を,10分間前処理することにより回避し,緩慢な還元力を示すフルクトサミンが,テトラゾリウム塩をホルマザンに変える反応速度を分光学的にとらえる.さらに類似の還元性を示す,アルブミン,還元糖をpH環境を厳密にすることで選択的に除去し,真のフルクトサミンによる反応を測定する.現在テトラゾリウム塩にニトロテトラゾリウム塩(NBT)を用いたものが普及している.
掲載誌情報