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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻8号

1989年07月発行

けんさ質問箱

血中イオン化カルシウム測定上の問題点

著者: 高木康1 T生

所属機関: 1昭和大臨床病理

ページ範囲:P.1105 - P.1106

文献概要

問 血中のイオン化カルシウムは生理活性物質として重要な作用をもっていますが,これを濃度として測定するとき,他の物質との結合型などへの変換が起こりやすいといわれており,その影響が考えられます.どんな物質と結合するのか,それの測定上の問題点につきお教えください.(大阪・T生)
答 血清(血漿)中のカルシウムは通常,次の3型で存在しています.すなわち,非透析性で血漿蛋白,特にアルブミンと結合した結合型,透析性の非解離塩型とイオン型の3分画であり,これらの全カルシウムに占める割合はそれぞれ43〜47%,5〜10%,48〜52%であります.血清カルシウム3分画のうち生理学的活性を有するのはイオン型であり,これは生体内で細胞膜の透過性,神経・筋肉の興奮性,血液の凝固機転,および血中酵素の活性・賦活化など種々の重要な役割を果たしています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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