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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻8号

1989年07月発行

文献概要

けんさ質問箱

ABO式血液型不適合溶血疾患の検査

著者: 竹峰久雄1 T生

所属機関: 1兵庫県立こども病院新生児科

ページ範囲:P.1106 - P.1108

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問 症例は生後5日目の新生児です.両親の血液型は父がA型,母が0型で,ビリルビン値が24.6mg/dlまで上昇しました.新生児ABO型不適合妊娠(新生児溶血性疾患)を疑い,直接および間接クームス試験を実施しましたが,その結果は直接(-),間接(-)でした.次いで,クロロホルム解離試験を行い,解離液からIgG性の抗A抗体を検出しました.このような場合,はたして私たちの行った検査は適切だったのでしょうか.また,不適切だったとしたら,どのような検査を進めるべきだったのでしょうか.(宮城県・T生)
答 ご質問の主旨は,母児間にABO不適合組み合わせがあって(児の血液型については記載はありませんが),児が重症黄疸を呈し,かつ児血球から抗A抗体を検出しながら,直接,間接クームス試験がともに陰性であるのは不可解だ,ということでしょう.これがまず第一点.次いでABO不適合溶血疾患の診断根拠になる適切な検査法はないのか,というのが第二点.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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