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文献詳細

雑誌文献

検査と技術17巻9号

1989年08月発行

文献概要

トピックス

Brain natriuretic peptide(BNP)

著者: 加藤有子1 成瀬光栄1 土谷健2

所属機関: 1東京女子医大第二内科 2東京女子医大第四内科

ページ範囲:P.1242 - P.1243

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 Brain natriuretic peptide(以下BNP)は,ブタ脳内より精製,構造決定がなされた,26個のアミノ酸から成る生理活性ペプチドで,ナトリウム利尿作用を有する1)
 先に哺乳類心房中にナトリウム利尿作用を持つホルモンが見いだされ,心房性ナトリウム利尿ペプチド(以下ANP)と命名された2)が,これは心臓が単なるポンプ機能だけでなく,血圧,水,電解質の調節にかかわる内分泌機能をも併せ持つことを意味しており,非常な注目を集めた.ANPは28個のアミノ酸から構成されるペプチドで,水,ナトリウム利尿作用,血管平滑筋の弛緩による降圧作用を有する.ANPの生体内分布は心房内にとどまらず,血中や他の組織にも存在しており,さらに脳内においても存在することが明らかにされ,神経伝達物質としても作用する可能性がある3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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