文献詳細
文献概要
トピックス
Limb saving surgery
著者: 川口智義1 真鍋淳1
所属機関: 1癌研病院整形外科
ページ範囲:P.1243 - P.1244
文献購入ページに移動 Limb saving surgeryとは患肢温存手術,すなわち四肢に発生した悪性骨軟部腫瘍に対し切断せずに病変部を根治的に切除し,骨腫瘍では人工関節などで機能を再建する手術法である.過去においては四肢の悪性骨腫瘍の局所根治性を得るには切断が第一選択であった,一方,悪性軟部腫瘍では以前からいわゆる広範切除術が行われていたが,再発率がきわめて高く根治的手術とはとうていいえなかった.しかし最近10年間に手術術式は著しく進歩し,悪性骨軟部腫瘍に対して患肢を温存しても切断とほぼ同等の局所根治性を得ることができるようになった.これは,軟部肉腫治療において急速に発展してきた根治的患肢温存手術概念1)と,主として骨肉腫治療で発展してきた術前療法概念2)によっている.今回は,われわれの手術法を簡単に紹介する.
現在われわれの行っている手術法は,切除材料の切除縁(surgicalmargin)を評価することによって次のように分けられる.
現在われわれの行っている手術法は,切除材料の切除縁(surgicalmargin)を評価することによって次のように分けられる.
掲載誌情報