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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻1号

1990年01月発行

文献概要

病気のはなし

多発性骨髄腫

著者: 清水史郎1 紺田進1

所属機関: 1金沢医科大学血液免疫内科

ページ範囲:P.10 - P.15

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サマリー
 多発性骨髄腫は,Bリンパ球の最終分化段階である形質細胞が腫瘍性に増殖した疾患である.骨髄腫細胞増殖は一般に骨髄に限局し,単クローン性形質細胞増殖,血中または尿中への単クローン性免疫グロブリンの出現,骨破壊を主徴とする.免疫グロブリンのクラス,タイプに応じ,IgG型,IgA型,ベンス・ジョーンズ型,IgD型,IgE型があり,頻度はこの順に多い.IgM型骨髄腫の報告もある.貧血,腰背部痛,骨折,感染などを初発症状とし,感染症,高カルシウム血症,腎不全を主たる死因とする.アルキル化剤を中心とする化学療法により2〜4年の経過をたどる.最近ではインターフェロンによる治療が試みられているほか,骨髄腫細胞増殖とインターロイキン6の関係が注目を浴びている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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