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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻1号

1990年01月発行

ザ・トレーニング

免疫組織化学における発色法

著者: 森下保幸1 森茂郎1

所属機関: 1東京大学医科学研究所病理学研究部

ページ範囲:P.84 - P.87

文献概要

はじめに
 免疫組織化学の発展については,1962年Barkaら1),あるいはNakaneら2)によって抗体に西洋ワサビ(horseradish peroxidase:HRP)や,酸性ホスファターゼを標識し,その発色を利用した酵素組織化学が開発されたことによって大きな発展の基礎が作られた.酵素抗体法には,これ以来,多くの新しい方法が開発され利用されてきた.ABC法,PAP法,間接法などはこの酵素組織化学の代表的な方法である.いずれの方法も,目に見えない抗原と抗体との反応により起こる反応産物を顕微鏡下で観察することを可能とするものである.これらの反応産物を可視化するためには,発色基質を用い,それを酵素の作用で発色させることが必要である.標識された酵素と使用する基質との組み合わせで種々の呈色が可能となる.また,これらの組み合わせによっては二重染色3),4),三重染色5)という形で異なる抗原を同一切片上に同定することも可能である.
 今回は,この呈色法(発色法)について実際的な観点から述べる.発色の原理については他書を参考されたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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