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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻10号

1990年09月発行

文献概要

検査ファイル

〈項目〉鼻汁細胞検査

著者: 藤江征次1

所属機関: 1愛知県厚生連渥美病院中央検査科

ページ範囲:P.1318 - P.1319

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 鼻汁は,鼻腔の上皮細胞にある杯細胞および粘膜固有層にある鼻腺からの粘液や漿液が主体である.粘膜上皮を通過して,上皮下毛細管由来の漏出液,および涙腺からの涙液によって希釈されてできたものである.鼻腺は管状胞状腺で混合腺である.通常では粘液腺部分がほとんどで,漿液腺部分は少ない.
 鼻粘膜からの分泌液の量は1日約1lといわれ,このうち700mlは吸気に湿度を与えるものとして消費され,残りがmucous blanketとして繊毛運動によって咽頭に運ばれ嚥下される.元来,正常な鼻粘膜には少量の粘液が薄い層(mucous blanket)となって表面を覆っている.病的状態になると粘液の量が過多になったり,減少したり,性状の変化を認める.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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