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技術講座 血清
抗セントロメア抗体の検出法
著者: 英美奈子1 遠藤雄三1
所属機関: 1虎の門病院免疫部
ページ範囲:P.1365 - P.1369
文献購入ページに移動サマリー
自己免疫疾患の患者血清中に高頻度に検出される抗核抗体は,核に存在する多種の抗原に対する自己抗体群の総称である.抗セントロメア抗体(ACA)はその中の一つで,染色体上のセントロメア/キネトコア部分に対する自己抗体である.これは分裂期の培養細胞でセントロメア部分に検出されるが,休止期の染色パターンは特徴的な散在性斑紋(discrete speckled)型を呈す.この自己抗体は,臨床的には強皮症の亜型に高率に検出されるのみならず,慢性肝疾患,単独のレイノー現象,シェーグレン症候群と深いかかわり合いを示している.本稿では,ACAの検出法と特性ならびにセントロメア/キネトコアについて述べた.
自己免疫疾患の患者血清中に高頻度に検出される抗核抗体は,核に存在する多種の抗原に対する自己抗体群の総称である.抗セントロメア抗体(ACA)はその中の一つで,染色体上のセントロメア/キネトコア部分に対する自己抗体である.これは分裂期の培養細胞でセントロメア部分に検出されるが,休止期の染色パターンは特徴的な散在性斑紋(discrete speckled)型を呈す.この自己抗体は,臨床的には強皮症の亜型に高率に検出されるのみならず,慢性肝疾患,単独のレイノー現象,シェーグレン症候群と深いかかわり合いを示している.本稿では,ACAの検出法と特性ならびにセントロメア/キネトコアについて述べた.
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