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文献詳細

雑誌文献

検査と技術18巻12号

1990年11月発行

文献概要

けんさアラカルト

内視鏡の細菌検査

著者: 根ケ山清1 寺田総一郎1

所属機関: 1香川医科大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.1450 - P.1450

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 現在,内視鏡ファイバースコープは,微細病変の早期発見および診断に不可欠のものとなり,その恩恵は大なるものがある.しかし一方では,同一器具を不特定多数の患者の生体内に挿入するため,内視鏡を介した感染の危険が常につきまとうことも事実である.
 内視鏡によって伝播の可能性のある微生物としては,結核菌,梅毒,真菌,緑膿菌やA型肝炎,B型肝炎,C型肝炎,ATL,AIDSなどのウイルスが挙げられる.特にB型肝炎ウイルスの問題がクローズアップされてから,内視鏡および付属機器の洗浄,消毒に関する基礎的研究が精力的に行われ,内視鏡消毒の手順に2%グルタールアルデヒドを加えることや,十分な流水洗浄が重要であることが判明してきた.そこで,これらの工程を組み込んだ自動洗浄消毒装置が開発され,操作の簡便さおよび十分な消毒効果が認められることから,頻用されるようになった.しかし,最近,気管支ファイバースコープが非定型抗酸菌により汚染されたという報告がなされるようになった1,2).われわれの施設でも同様にファイバースコープが非定型抗酸菌であるMycobacterium chelonaeにより汚染される経験をしたので,その経過を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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